個展を開きたいと思ったことは、一度もない。


作家がこんなことを言うなんてガッカリされることは百も承知ですが、正直な今の気持ちを書くことにしました。

とは言っても、なんだかんだ1~2年に1回は個展を開催しています。

毎回乗り気じゃないまま決めるのですが、実際に開催してみると、やっぱりやって良かったと毎回思うのです。


自分からやりたいと言ったことも思ったこともなく、

会場側からやってみませんかとお誘いして頂いてから初めて考えます。

人任せで無責任な人生に聞こえますね。。


よっぽどその会場の場の雰囲気や関わる人のことが好きじゃないと、どんなに自分の為になることはわかっていても、

基本的には自分の寝食を削ってまで作品を作ろうなんて考えられないのです。


今回も、しばらく悩みました。


だって個展なんてやりたいと思ったことがないから。(念を押すように何度も言う。)


腰の重たい私がお尻を叩かれたのは、ホテルを運営している取締役のひと言でした。


「利用するお客様も作品を楽しんでいるのはもちろん、何より毎日ここを通るスタッフが展示を楽しみにしている。」


私はこのひと言にハッとしました。

毎日作品と一緒に過ごしてくれるスタッフさん達の日常なんて、考えたことがなかったから。


かっこつけて言うと、母性に触れたひと言でした。

(取締役には、いつも母のようにお世話になっています。)


現在開催している個展の会場は、泊まり込みで看板を製作した思い出深いホテル内のギャラリー。

こちらとの関わりは私自身、勉強になる学びが多く、自分の成長のためにも大変お世話になっているホテルです。

ロビー・フロントから、ショップ・お手洗い・大浴場・エステに続く10m程の「通路」ですが、
照明やピクチャーレールの設備も整っている雰囲気の良いギャラリーです。


ホテルのギャラリーなので、レストランが隣接しています。

こちらのレストランには製作した看板を使って頂いておりますが、とにかくお料理が美味しい!

さらに、大きな窓から見える羊蹄山が最高のお食事の時間にしてくれます。

(お食事の時の日記はこちら


振り返ってみると、今まで個展を開いた場所は、ほとんどカフェやレストランの飲食店にあるギャラリーでした。


余市ワイナリーツルカフェ、花カフェ…
初個展は病院内のギャラリーでしたが、カフェが隣接されていました。

グループ展ではムジカホールカフェ、カフェ自給自足…

飲食店の方が体感として楽しめて、より五感に訴えられる展示ができると思っています。

(ただ私が食いしん坊なだけかもしれませんが。)


基本的に私の絵を描く動機は、飲食店やその場所をPRしたいから。

チョークアートで看板や内装などをやっているのも、自分の作品をPRする個展よりやる気が起きる。


私の夢はもっと遠くを見ていて、人の力だけじゃ足りず、場所の力をもらわないとできない活動だと思っています。

でも、個展をやりたくないと言っている間は、作家は作品を信じずに場所に依存している。

何かのせいにして言い訳して活動している。


個展も作品も、沢山の方の目に触れるように配慮した方が良いのかもしれない。


だからといって単に出入りしやすい飲食店のギャラリーで、「観る」気のない人のために作品を展示したくもない。

でも、そこのスタッフさんだけも「観る」気があるなら、それだけで作品の立場が変わる。


作品を産めるのは作家だけど、作品を育てられるのは「観る」人だと思っています。

だから私は、作品の育ての親を無意識に探して選んでいるようでした。


もちろん、自分自身も産んだ作品をそのまま育ての親に押し付けずに、

作品の見えない部分を成長させていけるようにしたいなと思っています。


次はもっとライトな話題で、個展を開くにあたって気をつけたいポイントなどを記したいと思います。

気が変わって、なくなったらごめんなさい。


現在開催中の個展はこちら

Leave a Reply